2012年8月20日
低髄圧による頭痛
頭痛のほとんどの原因は筋緊張による筋収縮性頭痛です。
子供が頭痛を訴えない(発熱時は除く)のは、
子供はストレス感受性が低く、自律神経のアンバランスによる
過度の筋収縮が起きないからです。
(子供の脳腫瘍による頭痛はここでは論外にします)
成人に、まれに見られる、低髄圧性頭痛があります。
髄膜が何らかの原因で破けて、髄腋が漏れ、頭痛が誘発される
現象です。低髄圧性頭痛はいくつかの特徴があります。
1.起立時に頭が痛くなり、横になるとすばやく消失する
2.長時間起立時は吐き気、立ちくらみを伴う
3.頭の後ろ(後頭部)が主に痛くなる
4.痛みの種類は、”ガンガン”痛くなる(後頭部を殴られている痛み)
などです。
低髄圧性頭痛の治療は、blood patch ; ブラード パッチが唯一の方法です。
自分の血液で、髄膜の穴を埋める方法です。
”地獄で仏様に会った”ように痛みが消失されます。
残念ながら保険外治療なので自費になりますが、現在、厚生省で論議中なので
保険適応になると思います。
本院では、交通事故の後遺症による頭痛の治療にブラード パッチを行って
おります。劇的に頭痛は改善されます。
交通事故後、長引く頭痛がある方は、一度”低髄圧性頭痛”を疑う
必要があります。
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